200m平・銅 渡辺一平に求められるビッグマウスの有言実行
26日、世界水泳(韓国・光州)の男子200メートル平泳ぎ決勝で、渡辺一平(22)が2分6秒73の好タイムをマークし、銅メダルに輝いた。
渡辺は同種目の世界タイ記録保持者(2分6秒67)。しかし、この日のレースで金メダルのチュプコフ(ロシア)が世界新の2分6秒12のタイムを叩き出したことで、渡辺の記録は過去のものとなってしまった。
それでもレース後、「チュプコフも(2位の)ウィルソンも僕より上だった」とライバルを認めつつ、「東京五輪では絶対に勝ちたい。相手にとって不足なし」と豪語した。
この渡辺、今大会前に行われた壮行会で目標を聞かれると「日本水泳界のヒーロー」と色紙に記し、「日本水泳界を盛り上げる存在になりたい」と、宣言。2017年1月に世界記録(当時)を塗り替えて一躍、脚光を浴びると、周囲が眉をしかめるほど、自信をみなぎらせるようになった。自分にプレッシャーをかける狙いがあるにせよ、やたらと強気なのだ。
世界選手権の選考会を兼ねた4月の日本選手権では、冬場の調整について聞かれると、高地合宿や走り込みやウエートなどの陸上トレーニングに触れ、「泳ぎが楽になるだけの筋トレに励んだ。自信はある」とキッパリ。控えめな選手が少なくない競泳では、珍しい存在だ。