巨人ドラ1“強肩”小林誠司を狂わせた 2017年WBCでの大爆発
球界一といえる強肩にキャッチング、ブロッキングなどの守備面はまずまず。3年目の16年にはレギュラーの座をつかんだものの、指示したことを忘れたり、少し抜けているところがあった。
■原監督に認められない理由
原監督になかなか正捕手として認めてもらえないのは、主に2つの弱点が原因だ。
まずは打撃面によるところが大きい。かつて私の同僚でヤクルトの元監督・古田敦也も最初の頃は打てなかった。しかし、ある時からコツをつかんだかのように打ちだした。腰をくるっと回しながらさばく「内角打ち」が武器となり、2000安打を達成するまでに飛躍を遂げた。
小林の名前を一躍有名にし、そして惑わせたビッグイベントが17年のWBCではないか。
侍ジャパンの正捕手として7試合でチームトップの打率・450、1本塁打、6打点の活躍を見せた。巨人に戻ってきた時に顔を合わせると、地に足が着いていないように映った。WBCで小林が打ったのは、ほとんど外角球。苦手な内角は攻められていなかった。