ヤクルト「前年最下位」から豹変! 20年ぶり日本一に導いた高津監督の投手陣再建と信頼我慢
高津監督は、試合のチャートや映像をチェックすることが好きで、試合後も自室でデータと睨めっこすることもあったという。
「起用や戦術について、事細かにシミュレーションする。繊細で探求心が強いので、シーズン中は睡眠時間が短くなるケースも少なくなかったようです。もともと真っ暗にして寝る習慣があるのですが、部屋に朝日が差し込まないようにカーテンを窓の縁のクリップで留め、徹底的に遮光して床に就くなど気を使っているといいます」(球団OB)
■助っ人選手にはかなり気を配っていた
そんな指揮官は今季、信頼と我慢を徹底した。シーズン31セーブを挙げ日本シリーズの胴上げ投手となった守護神マクガフ。第6戦は1-1の延長十回2死からマウンドへ送ると、最後の十二回までを託した。まさに腹をくくった采配だった。
高津監督はときに不安定な投球を見せることがある助っ人に、直接対話によるコミュニケーションを心掛け、メンタルをケアした。第1戦でサヨナラ打を浴びた助っ人に対し、第2戦の試合前に「僕は全く気にしていない。君に任せる」と告げ、最後は全てを託した。マクガフはこのシリーズ、1勝2敗2セーブ。高橋が完封した第2戦を除き、全ての結果に絡んでいる。