中日・中田翔「まだまだ無知です」 キャンプで見せた「大人の謙虚さ」…豪快スイング封印
キャンプ初日のグラウンドでは、奇抜な風貌とは対照的な堅実さを見せた。
ファンの拍手に迎えられて打席に入ったフリー打撃は、周囲が期待した柵越えはゼロ。強い向かい風が吹く悪条件ではあったが、豪快なスイングを見せることはなく、センターから右の逆方向を意識するように、丁寧にバットを振った。
「バッティングというのはどこで崩れるかわからない。(プロ)17年目ですけど、バッティングに関してはまだまだ無知だし、レベルも低い。これまで油断して何度も失敗してきた。いい状態に持っていくのには何日、何週間もかかりますが、落ちるのは1日、いや、1時間で崩れる経験をしてきている。隙を見せないように丁寧に」
謙虚にそう言うと、何度も同じフレーズを繰り返した。
「ファンの拍手はうれしかったです。今までだったらそこでブンブン振り回してスタンドインを狙っていたかもしれませんが、僕ももう『大人』なので。らしさは消えているかもしれないけど、きょうはしっかり『大人の中田翔』を見せられたかな。フルスイングはいつ頃から? シーズンに入っても(練習では)こんな感じですよ。ここ2、3年は『大人』だと思っていますから、自分ではね(笑)。今年のテーマは『大人』です」
【後編につづく】
◇ ◇ ◇
関連記事【後編を読む】…では、打撃と同じく堅実にこなした守備練習の様子、中田が発揮する新天地での「役割」について詳しく報じている。