巨人阿部監督 「宮崎入り」本当の狙いは? 根底には2014年《じっくり東京調整》のトラウマが
巨人の阿部慎之助監督(45)が昨7日朝、宮崎に入った。フェニックス・リーグを視察することが目的で、生目第2球場のネット裏から選手の動きに目を光らせた。
16日から始まるCSファイナルステージ初戦に向けて、この日はモンテス、浅野、中山ら一軍メンバーも参加。中山、湯浅、秋広が2安打、モンテスも1安打を放った。阿部監督は「全員にチャンスがある。しっかりアピールしてやってほしい」と話し、CSでは調子のいい選手を起用する方針を示した。
レギュラーシーズン最終戦の2日からCS開幕まで13日間も日程が空くため、実戦感覚を維持することが目的のひとつ。野手では全143試合に出場した岡本和、吉川と、左わき腹を痛めている坂本はメンバーに含まれていないものの、35歳・丸や39歳・長野といったベテランも宮崎入り。投手も一軍メンバーのほとんどが随時登板予定となっていて、さながら「宮崎合宿」である。
しかし、かつてはCS前に宮崎へ行くことの賛否が分かれた年があった。さる巨人OBがこう言う。
「ベテランから『宮崎へ行くと移動の疲れが残る』という声が出たのが第一。かつて選手が繁華街に飲みに行って何度かスキャンダルを起こしたことも、当時の原監督の心配事だった。だから14年のリーグ優勝時は、原監督の方針で宮崎へは行かず、東京ドームとジャイアンツ球場で紅白戦などを行った。でも、身内相手の試合では本気の調整ができず、阪神に4連敗を食らって敗退してしまった」