文庫で読む傑作お仕事小説
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「やくしょのふたり」水沢あきと著
2009年に設置された消費者庁成立の背景には、ガス湯沸かし器の一酸化炭素中毒事故や中国製冷凍ギョーザ中毒事件など、縦割り行政による対応の遅れへの反省があった。本書の舞台は消費者庁ならぬ消費者省事故調…
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「メリーゴーランド」荻原浩著
1990年代前半、日本各地で地域振興の一環としてテーマパークが新設された。しかし、その多くは多大な赤字を残して失敗した。本書は、そんな地方財政のお荷物となったテーマパークを再生すべく奮闘する地方公務…
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「これは経費で落ちません! 経理部の森若さん」青木祐子著
「これは経費で落ちません」――会社勤めをしている人なら、一度は言われたことがある言葉だろう。いつまでも領収書をためたまま精算日が過ぎてしまったり、悪いことはしていないのに(?)、経理の人間から何か言わ…
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「農業男子とマドモアゼルイチゴと恋の実らせ方」甘沢林檎著
1985年に542万人いた農業就業人口は、30年間で6割減り200万人割れ目前で、そのうち65歳以上が64%を占める(2015年調べ)。こうした高齢化と後継者不足に歯止めをかけるため、近年盛んになっ…
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「農村ガール!」上野遊著
高齢化による後継者不足の猟師の世界だが、ここにきて「狩りガール」と呼ばれる女性猟師の数が増えているという。鳥獣害による農作物の被害は深刻で、その対策のひとつとしてシカやイノシシの肉を使うジビエ料理が…
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「ちょっと今から仕事やめてくる」北川恵海著
現政権は「働き方改革」を掲げ、そのひとつに長時間労働の是正が挙げられているが、過労死への対策はいまだ不十分というのが現状のようだ。この問題の難しさは、過酷な労働にさらされていてもそれが異常なこととは…
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「株式会社ネバーラ北関東支社」 瀧羽麻子著
かつて終身雇用制が当たり前だった時代には、転職に対してネガティブなイメージがつきまとっていたが、いまや20代では7割近くが転職をポジティブに捉えている。また企業の方でも中途採用に積極的な姿勢を示して…
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「配達あかずきん」大崎梢著
本屋に入ると、入り口の近くに新刊書や話題の本が並ぶ「平台」と呼ばれる台がある。通は平台を見ただけで、その本屋の個性と担当者のセンスを見切るといわれている。書店員にとって腕の見せどころで、「タイトルと…
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「金曜日の本屋さん」名取佐和子著
本屋の仕事の重要な役割のひとつは、本を探すこと。タイトルや著者が分かればネットで検索すればよいのだが、あまりに漠然としたものだとそれもかなわない。あるいは自分の買った本の履歴から「あなたへのおすすめ…
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「笑う書店員の多忙な日々」石黒敦久著
敗戦直後の日本は空前の出版ブームで、1948年には年間の書籍刊行点数は2万6000点を記録。その後漸減、54年には1万点まで落ちるが以後伸び続け、2012年には8万点を超えた。つまり、1日に200タ…
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「書店ガール」碧野圭著
1990年代の終わりに2万3000店ほどあった書店は、2019年には約1万1500店と半減している。しかしこのまま減り続け、街から書店がなくなってしまったら、これほど寂しいことはない。なぜなら、本書…
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「ポトスライムの舟」津村記久子著
1990年代初頭のバブル崩壊後、正規社員のリストラが進行する一方で、パート、アルバイト、派遣といった非正規雇用者の割合が増加している。全就業者における非正規雇用の比率は、90年の20%から2018年…