文庫で読む傑作お仕事小説
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「デパートの可憐さん!」笹森岬著
バブル期にはアパレルショップの「カリスマ店員」が大きな話題を呼んだ。有名なカリスマ店員を擁する店は、わずか14坪の店で月商2億円以上売り上げたというから驚き。現在ではさすがにそうした勢いは失せたもの…
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「上流階級 富久丸百貨店外商部」高殿円著
百貨店において、売り場以外で販売する部門を外商部といい、年間売り上げのかなりの割合を占めている。この外商部における顧客は法人と個人があるが、個人の場合はほとんどが富裕層で、主に呉服、宝飾品、美術品の…
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「ひよっこ社労士のヒナコ」水生大海著
社会保険労務士とは、「労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資すること」を業務とする国家資格で、合格率6%台という難関だ。本書の主人公は…
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「ブラック企業に勤めております。」要はる著
「ブラック企業」という言葉が新語・流行語大賞のトップ10に選ばれたのは2013年。その2年後の15年には「電通過労自殺事件」が起き、過度の長時間労働が大きな社会的問題となった。昨年からは、そうした問題…
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「就業規則に書いてあります!」桑野一弘著
就業規則とは、会社や従業員が守るべきルールを定めたものであり、10人以上の社員を擁する事業者は就業規則を作成し、行政官庁に届け出ることが決められている。ブラック企業のひとつの指標に就業規則のないこと…
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「派遣社員 あすみの家計簿」青木祐子著
最近ではスマホで領収書を読み取る機能など便利な家計簿アプリが出ているが、ある調査では女性の52・3%が家計簿をつけていて、そのうち「手書きのみ」が45・7%、「パソコンのみ」が26・3%、「アプリの…
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「ニコニコ 時給800円」海猫沢めろん著
アルバイトを選ぶ際に大きな目安となるのはやはり時給だろう。といっても東京、大阪などの都市部と地方では格差がある。例えば40年前、1980年のアルバイトの地域別最低時給は318~405円、2019年は…
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「神戸栄町アンティーク堂の修理屋さん」竹村優希著
骨董屋、アンティークショップにとって何より必要なのは目利きと商品知識だ。骨董品や古美術品の真贋をめぐる話は小説でもよく取り上げられる。ところが、本書の舞台であるアンティークショップはそうしたものとは…
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「セカンドステージ」五十嵐貴久著
主婦が起業するというと以前はかなり難しかったが、近年ではSNSの発達などにより、だいぶハードルは低くなった。それでも男性の起業と比べると、家事・育児・介護との両立という課題がついて回るので、そう簡単…
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「ザ・藤川家族カンパニー ――あなたのご遺言、代行いたします」響野夏菜著
身内が死に、生前伝えられていなかった遺言書を発見する。しかし、それを勝手に開封してはならず、しかるべき法的手続きが必要だ。 そうした場合の遺言手続き代行サービスというのはあるが、本書の遺言代…
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「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん著
現在よく目にする便利屋は、およそ1970年代半ば以降から出現したとされる。旧来の家族形態の解体、高齢者の一人暮らしの増加といったことも関連しているのかもしれない。一口に便利屋といっても、部屋の片づけ…
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「モップガール」加藤実秋著
清掃業務のひとつに特殊清掃というジャンルがある。事件、事故、自殺等の変死現場や独居死などによりダメージを受けた室内の原状回復や清掃を業務とする。本書には、そんな仕事とはつゆ知らず「高給優遇、初心者大…
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「あなたの人生、片づけます」垣谷美雨著
片づけコンサルタント、あるいは整理収納アドバイザーという名前をよく目にする。物や部屋が片づかない原因を根本的に解決するためのノウハウやメソッドを伝授する役割だが、逆にいえば、人に相談しないと自分では…
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「Team・HK」あさのあつこ著
ドイツには「人生の半分は整理整頓ですべてうまくいく」という諺があるそうだが、本書には「幸せになりたけりゃ、窓を磨け」という諺(もっともこれは作者の創作のようだが)が出てくる。いずれにしても身の回りを…
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「雨ときどき編集者」近江泉美著
日本は翻訳大国といわれている。英米仏独ロはもちろん、その他、少数言語の翻訳小説が数多く紹介されている。それに比べて日本語の小説が他言語に翻訳されるのは、村上春樹作品を除いてまだ少ない。 ただ…
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「装幀室のおしごと。本の表情つくりませんか?」範乃秋晴著
本のカバーや帯をデザインする装幀は、かつては裏方的な仕事とされていたが、1980年代になると装幀家が注目されるようになった。そのはしりは、山口百恵の「蒼い時」(1980年)を装幀した菊地信義で、大ベ…
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「ルリユール」村山早紀著
村上龍の「13歳のハローワーク」は、中高生の時期から自分が将来なりたい職業を考えようというもの。その公式HPには人気職業ランキングが掲載されている。1位プロスポーツ選手、2位ゲームクリエーター、3位…
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「菜の花工房の書籍修復家」日野祐希著
このところ、電子書籍の伸長に比して、紙の本の需要は年々鈍っている。それでも紙の本の歴史は長く、そう簡単になくなりはしないだろう。現に、何百年も前の本が現存していて貴重な資料となっている。そのときに大…
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「県庁おもてなし課」有川浩著
お役所仕事とは、前例にとらわれ、形式主義に流れ、不親切で非能率的な仕事ぶりを指す。その本家たるお役所で何か新しいことをやろうとすれば、いくつもの壁にぶち当たり、なかなか前へ進めない。高知出身の著者が…
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「埋蔵金発掘課長」室積光著
1990年代初頭に始まったテレビの「徳川埋蔵金シリーズ」は10年以上続いた人気番組で、いまでも間欠的に埋蔵金をめぐる番組が登場する。埋蔵金に夢を託すのはバラエティーなら楽しめるが、もし市の財政を立て…