第一人者が教える 認知症のすべて
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片付けで実家へ…「処分しよう」「捨てないで!」の親子ゲンカに
千葉県の実家で70代の母親が1人暮らしをしているという40代男性(東京在住)。同僚が「親が急に施設に入ることになって実家を売ることになった。そのための片付けが本当に大変」という話を聞いて、他人事では…
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元気な親と会える回数はもう数えるほどかもしれない
親にいつまでも元気でいてほしいけど、何があってもおかしくない年代なんだ──。東京23区内に住む50代の女性がそう感じたのは、コロナ禍で会えない2年間を経て、久しぶりに西日本の実家へ帰った時でした。 …
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高齢の両親に旅行をプレゼント…「お任せ」ではない自力で行くスタイルで
「ちゃんと行けるか、すごく心配だったんですが」と話すのは、東京在住の50歳の女性。大阪に住む80歳前後の両親に、1泊2日の旅行をプレゼントしたそうです。 それは、愛知県の名古屋から1時間ほどの…
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夫が義母の認知症を認めたがらない…まずはかかりつけ医に相談
「お義母さんの様子がおかしいと言っても、夫は『そんなはずはない』の一点張りでした」 西日本に住む40代の女性は、夫と大学生の息子の3人暮らし。コロナ禍で2年近く電話だけのやりとりだった義母とし…
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レビー小体型認知症は最初に幻視・妄想やパーキンソン症状が現れる
「半年ほど前、78歳の夫がレビー小体型認知症と診断されました」 こう話す女性は、夫婦2人暮らし。娘が電車で15分ほどの距離に住んでいるものの、子育て中ということもあり極力頼らず介護に当たってい…
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定年後…一方は人生を謳歌し、一方は内向き生活で認知症に
仕事を辞めると男性は一気に老け込む、と一般的によくいわれますが、「わが家の場合は、母親でした」と話すのは、50代女性のAさん。兵庫県出身で、結婚して現在は高知県で暮らしています。 Aさんのご…
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交流は認知症予防になる…幅広い年齢層が毎晩集まり真面目な話から軟らかい話まで盛り上がる
50代の女性はこの6年ほど、北日本のある漁村をしばしば訪れているそうです。 新幹線の停車駅から電車とバスを乗り継いで約4時間、自宅のある東京からだと7時間かかり、行きやすい場所とは到底言えま…
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認知症における「肥満パラドックス」は遺伝子の型で異なる
肥満が認知症のリスク因子となることは、世界的に権威のある医学誌「ランセット」でも明記されています。 ただし、それは中年期(45~65歳)の肥満。高齢期(66歳以上)の肥満は、認知症のリスク因…
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料理も掃除も洗濯もしてもらえて生活は楽になったけど…
今年50歳になる女性は関西出身。大学生の時、阪神・淡路大震災を経験しました。 震災後すぐに神戸に行き、1人暮らしの高齢者のお宅に必要な物資を運ぶボランティアグループに所属。そのグループが縮小…
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「肥満+握力低下」で認知症のリスクが高くなる
年が明けて約2週間。年末年始に増えた体重をまだ戻せていないという人もいるのではないでしょうか? 周知の通り、中年以降になると代謝が落ち、痩せにくくなります。1~2キロの体重増であっても、その…
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年末年始の帰省では親・子・孫で大いに思い出を語り合おう
年末年始、帰省で久しぶりに親御さんと会うという方もいるでしょう。大いに会話を楽しんでもらいたいと思います。 年を取ると、同じ話を繰り返してしまいがち。「その話、さっきも聞いた」「同じ内容ばか…
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若年性も老年性も「私は絶対にならない」とは言い切れない
厚労省の推計では、認知症患者は2025年には700万人を超えるとされています。これは、65歳以上の高齢者の5人に1人が該当するということ。「自分が発症する」「患者を身内に抱える」のどちらにおいても、…
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若年性アルツハイマー病を発症しても、対策を講じることで定年退職まで仕事を継続できる
65歳未満で発症する若年性アルツハイマー病。映画やドラマの影響からか、発症すると症状が急激に進行し、仕事もできなくなる……。そんな印象を抱いている方は多いかもしれません。65歳以上で発症するアルツハ…
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1999年に若年性アルツハイマー病の専門外来を開いた理由
私が若年性アルツハイマー病の専門外来を開いたのは1999年。前職場の順天堂大学医学部付属順天堂医院でのこと。 認知症全般を診る「物忘れ外来」「認知症外来」「メモリークリニック」は、大学病院や…
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酔っぱらって転倒…「異常」はすぐに出てくるとは限らない
今年も残すところ1カ月と少しになりました。コロナで忘年会をここ数年自粛していた方も、今年はかつてと同じように、と計画しているかもしれませんね。 大人ですから、お酒を飲んでもタガを外さず楽しん…
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「聞こえ」の悪さは、孤立・うつ病・認知症のリスクを高める
子どもたちが聞こえると言っている「20代」の音が、私には聞こえない──。2年前、こんなツイッター(現X)への投稿がきっかけで、一気に注目が集まったのが、「聞こえ」をチェックするパナソニックのウェブサ…
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「社会参加」や「余暇活動」が高齢者の認知機能低下を抑制する
健脳カフェは、認知症予防に役立つプログラムをいくつも用意している点に加え、さまざまな人とコミュニケーションを取れる場所としても有益だと考えています。認知機能低下が気になる参加者、上智大学で心理学を学…
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認知症予防プログラム…歌いながら左手と右手でそれぞれ別の動きをする
ある日の「健脳カフェ」の一場面です。 「左手はイチ、ニ、サンで三角形を描いてくださいね。小さくてもいいですよ。そして右手はイチ、ニ、イチ、ニと(上下に)動かしてくださいね。どちらか一方ずつだと…
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「脂質異常症」放置するとどうなる? 認知症の発症にも関与
「血糖値や血圧が高いと『治療が必要なのかな』と思うんですが、コレステロールが高いっていうのは、いまいちピンとこないんです」 こんなふうに言うのは、55歳のYさん。 コレステロールが高い…
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「昼食の時間が遅れて…」で低血糖 生活の変化に薬は対応できない
私たちの体では、細胞が血液中の糖(ブドウ糖)を絶えず取り込み、エネルギーに変えています。その取り込み作業に必要なのがインスリンで、インスリンの量や作用が不足すると血液中の糖が過剰になります。高血糖が…