第一人者が教える 認知症のすべて
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料理も掃除も洗濯もしてもらえて生活は楽になったけど…
今年50歳になる女性は関西出身。大学生の時、阪神・淡路大震災を経験しました。 震災後すぐに神戸に行き、1人暮らしの高齢者のお宅に必要な物資を運ぶボランティアグループに所属。そのグループが縮小…
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「肥満+握力低下」で認知症のリスクが高くなる
年が明けて約2週間。年末年始に増えた体重をまだ戻せていないという人もいるのではないでしょうか? 周知の通り、中年以降になると代謝が落ち、痩せにくくなります。1~2キロの体重増であっても、その…
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年末年始の帰省では親・子・孫で大いに思い出を語り合おう
年末年始、帰省で久しぶりに親御さんと会うという方もいるでしょう。大いに会話を楽しんでもらいたいと思います。 年を取ると、同じ話を繰り返してしまいがち。「その話、さっきも聞いた」「同じ内容ばか…
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若年性も老年性も「私は絶対にならない」とは言い切れない
厚労省の推計では、認知症患者は2025年には700万人を超えるとされています。これは、65歳以上の高齢者の5人に1人が該当するということ。「自分が発症する」「患者を身内に抱える」のどちらにおいても、…
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若年性アルツハイマー病を発症しても、対策を講じることで定年退職まで仕事を継続できる
65歳未満で発症する若年性アルツハイマー病。映画やドラマの影響からか、発症すると症状が急激に進行し、仕事もできなくなる……。そんな印象を抱いている方は多いかもしれません。65歳以上で発症するアルツハ…
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1999年に若年性アルツハイマー病の専門外来を開いた理由
私が若年性アルツハイマー病の専門外来を開いたのは1999年。前職場の順天堂大学医学部付属順天堂医院でのこと。 認知症全般を診る「物忘れ外来」「認知症外来」「メモリークリニック」は、大学病院や…
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酔っぱらって転倒…「異常」はすぐに出てくるとは限らない
今年も残すところ1カ月と少しになりました。コロナで忘年会をここ数年自粛していた方も、今年はかつてと同じように、と計画しているかもしれませんね。 大人ですから、お酒を飲んでもタガを外さず楽しん…
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「聞こえ」の悪さは、孤立・うつ病・認知症のリスクを高める
子どもたちが聞こえると言っている「20代」の音が、私には聞こえない──。2年前、こんなツイッター(現X)への投稿がきっかけで、一気に注目が集まったのが、「聞こえ」をチェックするパナソニックのウェブサ…
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「社会参加」や「余暇活動」が高齢者の認知機能低下を抑制する
健脳カフェは、認知症予防に役立つプログラムをいくつも用意している点に加え、さまざまな人とコミュニケーションを取れる場所としても有益だと考えています。認知機能低下が気になる参加者、上智大学で心理学を学…
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認知症予防プログラム…歌いながら左手と右手でそれぞれ別の動きをする
ある日の「健脳カフェ」の一場面です。 「左手はイチ、ニ、サンで三角形を描いてくださいね。小さくてもいいですよ。そして右手はイチ、ニ、イチ、ニと(上下に)動かしてくださいね。どちらか一方ずつだと…
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「脂質異常症」放置するとどうなる? 認知症の発症にも関与
「血糖値や血圧が高いと『治療が必要なのかな』と思うんですが、コレステロールが高いっていうのは、いまいちピンとこないんです」 こんなふうに言うのは、55歳のYさん。 コレステロールが高い…
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「昼食の時間が遅れて…」で低血糖 生活の変化に薬は対応できない
私たちの体では、細胞が血液中の糖(ブドウ糖)を絶えず取り込み、エネルギーに変えています。その取り込み作業に必要なのがインスリンで、インスリンの量や作用が不足すると血液中の糖が過剰になります。高血糖が…
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低血糖症を起こしたことがある人は認知症発症リスクが2倍になる
「糖尿病と認知症」では、低血糖の危険性も知っておかなければなりません。 糖尿病の薬のうち、インスリンやスルホニル尿素(SU)薬などは低血糖を起こしやすいのですが、これらを使用している人で高齢者…
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糖尿病は生涯を通して認知症のリスクを上げる…1.54倍に増加
糖尿病は、合併症が怖い病気です。そして、昔からよく言われているのが「3大合併症」です。 将来的に失明リスクがある「糖尿病性網膜症」、腎臓の働きが失われ、やがては人工透析なしでは生きられなくな…
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「脳血管障害による認知症」は高血圧と深く関係している
日本の高血圧の患者数は、推定約4300万人。約3人に1人が高血圧という計算になります。 高血圧に深く関連しているのが、よく知られるように食塩摂取量です。日本人の食塩摂取量の平均値は以前と比べ…
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アルツハイマー病に対し現時点で使われている薬は2種類ある
先日から本欄で取り上げている新薬「レカネマブ」。この薬をはじめ、近年治験が行われている抗体医薬は、アルツハイマー病の原因物質、アミロイドβを除去する薬です。抗体医薬とは、細胞表面の目印となる抗原をピ…
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新薬レカネマブは誰もが使えるわけではない…早期アルツハイマー病患者が対象
アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の承認が決まりました。 先週、本欄でお伝えした通り、レカネマブは、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβを除去する抗体医薬です。これまでは、約10カ…
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アルツハイマー病の新薬は認知機能低下を7カ月半遅らせる
先週21日、アルツハイマー病の新薬「レカネマブ」の承認が、厚生労働省の専門部会で了承されました。厚労相が正式承認すれば、アルツハイマー病の原因物質を脳から取り除く初めての薬となります。 アル…
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母親の死後、血糖コントロールが悪くなった父親をなんとかしたい
「父親は78歳。糖尿病で、30年近く薬を飲んでいます。母親が生きていたときは血糖コントロールが良かったんですが、半年前に母親が亡くなって以来、レトルト食品やスーパーの総菜が増えて、血糖コントロールも悪…
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就職して激太り。検診で指導を受けても聞き流していたが…
現在55歳のHさんは、学生時代は体育会系に属し、いくら食べても太ることがなかったそうです。 ところが就職後、仕事が忙しくて運動する時間がほとんどなくなりました。一方で、営業部に属し、仕事で飲…