「顔の老化は咀嚼で止められる」内田佳代著

公開日: 更新日:

「顔の老化は咀嚼で止められる」内田佳代著

 マスクを外す機会が少しずつ増え、ふと鏡に映る自分の顔を見て感じることがある。

「急に老けてないか……?」

 年相応に老けるのは当たり前だが、コロナ以前と比べて顔全体がたるんでのっぺりとしているような気がする。実はこれ、顔の筋肉の衰えが原因だと教えてくれたのが本書。現代人は噛み応えのない食事ばかりすることに加えて、マスク生活で以前より表情をつくることをサボっていた。結果、表情筋や咀嚼筋といった顔の筋肉が顕著に衰え、頬がたるみ、ほうれい線が深くなり、二重アゴになるなど恐ろしい事態が進行しやすくなっているのだ。

 大急ぎで対策をせねばどんどん老けてしまう。本書によると、よく噛む習慣をつけるだけでも顔の筋肉が鍛えられるというので、掲載されているよく噛むレシピを作ってみた。

「揚げないタコ揚げ」はビニール袋にぶつ切りのタコとすりおろし生姜、酒、醤油を入れて軽く揉み、片栗粉をまぶしてフライパンで焼くだけの簡単料理だが、おいしいだけでなく食べ終わるとアゴがダルくなるほど疲れたので表情筋も鍛えられた気がする。

 顔の筋肉はしなやかさも重要だという。そのためには、「大袈裟ブクブクうがい」がいいらしい。歯を磨いて口をゆすぐときに、思いっきり頬を膨らませながらゆっくりとブクブクするのだ。毎日しているつもりだったが、意識して大袈裟にやってみると、終わった後で頬をストレッチしたような感覚になる。確かにしなやかになりそうだ。

 ほかにも、ガムを噛む習慣をつけたり、上あごに舌を吸いつけてからポンッと離すポッピングなど、顔の筋肉に効く習慣を実行中。ほんの少し、頬のたるみが改善されてきた……かもしれない。 〈浩〉

(草思社 1430円)

【連載】毎日を面白くする やってみよう本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇