「あたらしい時代の開運大全」谷口令著

公開日: 更新日:

 風水や占いなど、いわゆるスピリチュアルなものには興味がなかった。たとえば「仕事で成功したければ毎日トイレ掃除してピカピカにしておくべし」などの開運術をよく耳にするが、運気の“ウン”にかけた駄洒落じゃあるまいしと信じてこなかった。

 そんなイメージを一新してくれたのが本書だ。開運術の中心にある風水や九星気学は統計学や環境学など一定の理論に基づいて成立しており、根拠のないおまじないではないと解説。そのため、時代やライフスタイルの変化によって内容も変化しているという。半信半疑ではあるが、アップデートされている開運術を実践してみた。

 まずは前出のトイレ関連。何も“トイレ掃除”という行為自体が運気を上げるわけではなく、汚れやすいトイレがきれいであるという状態が日々のストレスを減らすことに役立ち、結果として運気を高めることにつながるそうだ。そして、現代のトイレは自動洗浄機能などで清潔が保たれやすくなっているため、毎日必死に掃除する必要もなし。

 むしろ、天然のアロマオイルでよい香りを漂わせたり、タオルは暖色系を選んで心地よい空間づくりを行うのがいいというのでやってみた。確かにトイレに行くたび心が落ち着き、気持ちよい暮らしがポジティブな行動につながってきたようだ。

 金運については、お札を窮屈にさせないため長財布がいいといわれているが、キャッシュレスが進む現代にはもう古い。本書にならい、必要最低限の現金が入る軽くてコンパクトな財布に替え、余分なレシートは即時整理して身軽になることを心がけたら、日々気分がいい。

“運気を高める”という意味が分かってきた気がする。 〈浩〉

(ダイヤモンド社 1650円)

【連載】毎日を面白くする やってみよう本

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  2. 2

    協会肝いりゲームアプリ頓挫の“張本人”は小林浩美会長…計画性ゼロの見切り発車で現場大混乱

  3. 3

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  4. 4

    SixTONES新冠番組を潰しにかかるTBS日曜劇場の本気度 道枝駿佑、松本潤、目黒蓮が強力な"裏被り”連発

  5. 5

    長渕剛「理不尽と戦ってほしい」鹿児島の母校卒業生にエールも…元女優から新たな告発

  1. 6

    侍J井端監督が正捕手に据えたい大本命は…3月強化試合への招集は「打倒甲斐」のメッセージ

  2. 7

    「胎動」と「混迷」が交錯するシンドイ2年間

  3. 8

    吉幾三(5)「お前のせいで俺と新沼謙治の仕事が減った」

  4. 9

    長山藍子のおかげでわかった両眼のがんを極秘手術

  5. 10

    ニセコで横行する「海賊スキースクール」…中国系インストラクターやりたい放題で認定校とはイタチごっこ