ひょうきんなアナ 山村美智子 番組降板
<1987年11月>
80年代に大ヒットして社会現象になった、お笑い番組「オレたちひょうきん族」。その初代「ひょうきんアナ」として人気を集めた山村美智子はその後、フリーとなりニュースキャスターとして活躍の場を広げたが、語り草となる放送事故を起こしてしまう。
87年11月13日、夜11時のフジ「FNN DATE LINE」では山村(当時31)が高校社会科の科目再編のニュースを読みあげていた。「社会科という教科の枠を69年度から」と言ったその瞬間、スタジオ内に「ハックション」という大きな音が鳴り響いた。アルバイトのADのくしゃみだった。
山村は「地歴科と公民科の」と続きを読もうとしたが、「クックッ」と噴き出してしまう。しかも、笑い声は収まるどころか、ますます大きくなっていく。必死にこらえて続きのニュースを読もうとしても、意に反して思い出し笑いがこみ上げてきて続けられない。結局、ニュース中断が30秒にも及んだ。
やっとのことで山村は「えー私、あのちょっと声の調子がおかしいので露木さんに読んでいただきます。すいません」とギブアップの一言。ここに「何言ってる……」との声がマイクに入る。怒気を含んだMC露木茂の声だった。