夏樹陽子の人生最高の一杯 「フェラーリの運転席にドンペリが…」
さて、クルマの話。先日、「私のクルマ遍歴」という取材を受けて、これまで乗ったクルマを数えたら、三十数台ありました。そもそもなんでそんなにハマったかというと、子供の頃のブランコの感覚。あの風に吹かれる感じが好きで「大人になったらオープンカーに」と決めてました。
そんなクルマ好きの私の「人生最高の一杯」というと、今から20年前、それまで乗っていたポルシェをフェラーリに替えた時かな。クルマ仲間の池沢さとし(現・早人師)さんのフェラーリに乗せてもらったら、スッカリ魅せられてしまいました。
欲しいと思ったら不思議なもので、ポルシェの方が故障気味になってしまったので、ワリとすぐに買い替えました。受け渡しの場所は東名高速の入り口。私はポルシェで行き、ディーラーさんはフェラーリで来て、そこで交換したのです。赤いフェラーリ! もうチョー感動でしたが、ドアを開けて運転席を見たら、さらにビックリ。赤いリボンが結ばれた木箱入りのドンペリが置いてあって、「おめでとうございます。これであなたもフェラーリのオーナーです」というメッセージも添えてあったのです。私はもううれしくなっちゃって、その日の目的地だった大阪のホテルにクルマ仲間を呼んで、エントランスにそれぞれのクルマを並べて愛車自慢。続けて部屋に入り、ドンペリはもちろん、ワインやビールも持ってきてもらってみんなでワイワイやりました。