実験ノートたった3冊 理研調査委「小保方論文捏造だった」
小保方論文はやはり「クロ」だった。理化学研究所の調査委員会は1日午前、小保方晴子研究ユニットリーダー(30)らが発表したSTAP細胞の論文問題で、2つの点で「改ざん」と「捏造」の不正行為があったとする最終報告を公表した。
「捏造」と判断されたのは、STAP細胞の万能性を示す証拠画像。早稲田大の学位論文と酷似していることについて、小保方氏が「間違えた」と説明していたが、調査委は「実験条件の違いを小保方氏が認識していなかったとは考えがたい」とし、捏造に当たると結論づけた。
また、STAP細胞が体の細胞からできたことを示す「電気泳動」という実験結果の画像が「改ざん」に当たると断定。実験結果の画像が切り貼りされ、縦の長さを変えるなどの操作が行われたことは間違いないと判断した。
■「科学に対する誠実さ欠如」
さらに調査委は、小保方氏の実験ノートが3年間で2冊しか存在せず、万能性を示す証拠の詳細も確認できないことを明らかにし、その上で、「不正は到底容認できるものではないし、ずさんなデータ管理に関しても科学に対する誠実さ、謙虚さが欠如すると判断せざるを得ない」と切り捨てた。