小保方論文問題で理研・笹井副センター長が払う“巨額の代償”
理研にとっては、山中氏に対抗できる数少ないエースだ。だから理研の調査委も、小保方さんひとりに罪をかぶせ、笹井氏には“シロ判定”を出した。そう見る向きは多い。狂いが生じたのはここからだ。
■数々の誤算が…
「笹井氏は『STAPは本物の現象』と言いながらも、論文の撤回には同意している。要するに、さっさと幕引きしたいのです。ところが、小保方さんがゴネた。論文は撤回しないという。騒動の火に油を注いだ。笹井氏からすれば計算違いで、出世の目はさらに遠のいた。小保方さんを抜擢、週刊誌に『寵愛』と報じられるほど熱心に指導していたのに、裏切られた思いでしょうね」(理研関係者)
笹井氏が「俺は(米俳優の)ケビン・コスナーだ」と言ったとかいう報道もある。小保方さんの“ボディーガード”のつもりでいたんだとしたら、なおさら悲しい。
さらなる誤算は、小保方さんの会見だ。
「『200回以上作製に成功した』と小保方さんが言ってしまった。ほとんどの科学者が呆れています。笹井氏の会見でも確実に突っ込まれる。笹井氏は、『STAPは本物』としているから、小保方さんの発言を否定しづらいですが、肯定もできない。もちろんなぜ小保方さんを抜擢したのかという質問も出るでしょう。もう理研もかばい切れないんじゃないですか」(科学ジャーナリスト)