連ドラ脚本でクドカン超え 芸人バカリズムが開いた新境地
「なかなかやるじゃないか」――テレビ関係者の間で、ピン芸人・バカリズム(38)の評価がうなぎ上りだ。お笑いセンスの話ではない。脚本を書く力だ。
バカリズムが脚本を担当する連ドラ「素敵な選TAXI」(フジテレビ系)の初回(14日放送)視聴率が10・7%で、その2日前に放送された宮藤官九郎(44)脚本の「ごめんね青春!」の10・1%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)を超えたからだ。
クドカンといえば「あまちゃん」の脚本を担当した超売れっ子。脚本については素人同然のバカリズムが“クドカン超え”を果たしたとすれば、テレビ界では事件だ。何がウケたのか。
コラムニストの桧山珠美氏がこう言う。
「期待通りでしたね。実はバカリズムは2年前、タモリの『世にも奇妙な物語』で1話だけ脚本を担当したことがあって、それがムチャクチャ面白かった。それを見ていただけに今回も楽しみにしてましたが、見事に応えてくれました。主役の竹野内豊が演じるタクシー運転手が“過去に戻る力”を持っている設定が奇想天外だし、同じ乗客に対してそれを何度も繰り返す。まるで出来のいいコントを“これでもか”と見せられているようで、冒頭を見た人は最後まで目が離せなかったはずです」