「三成はオレの方が良かったと…」田中圭が追う小栗旬の背中
仕事の後は、メシもよく食わせてもらいました。当時は仕事がなくて、おカネもなかったですから。旬クンもまだ人気が出る前で、2人で慰め合いながら「いつか絶対いいお芝居をする役者になって、事務所をでっかくしてやろうぜ!」って話していましたね。
旬クンは熱くて、「天下を取ってやる!」っていう人。ボクはそういうところがなかったから、旬クンがボクを刺激して、ここまで導いてくれたともいえる。旬クンがいなかったら、もしかしたら「ボク、もういや」ってどこかで諦めていたかもしれない。
旬クンって常にもがいて、挑戦し続けている人なんですよ。だから、05年スタートのドラマ「花より男子」シリーズ(TBS系)でブレークしてもビックリしなかった。人気が出て当たり前だよね、という感じでした。
その後も、主演映画「キサラギ」なんか見ると天才だな、と思う。お芝居がすごく面白いんです。そんなふうに、素直に尊敬できる人がすぐ上にいてくれるのは恵まれている。「オレの背中を見とけよ」って言ってくれている感じがするんです。自分も追いつかなきゃ、いつか認めさせてやるってモチベーションが上がります。この前、ボクの三成を見て「圭、オレの三成の方が良かったな」ってメッセージが来ましたけど(笑い)。(編集部注:小栗旬は09年NHK大河「天地人」で石田三成を好演)