厚切りジェイソンはお笑いとIT企業役員の“二足のわらじ”
お笑い界の「黒船」として人気急上昇。芸人仲間からも「強力なライバル」として恐れられているのが、芸歴わずか5カ月の米国人ピン芸人・厚切りジェイソン(28)だ。ステージ経験もほとんどないまま、ワタナベエンターテインメントのお笑い養成所を卒業する前に「R-1ぐらんぷり2015」にエントリー。見る見る頭角を現し、ファイナルステージに進出。それだけでも十分異色だが、現職のIT企業役員というのだから話題にならないわけがない。
もちろん、話題性だけではなく、実力も相当なもの。ホワイトボードに漢字を書き出し、漢字の不可解さや難しさを訴え、最後に「ホワイ、ジャパニーズ・ピープル!」と絶叫する芸で、「R-1」準決勝では観客席投票で1位を獲得。ツイッターのフォロワー数も、番組直後から1万人以上増やした。バラエティー番組でも漢字が出てくるたびに場をさらってしまうほどアドリブにも長けている。17歳でミシガン州立大学に飛び級で入学後、イリノイ大アーバナ・シャンペーン校の大学院卒のエリート。しかも日本語検定1級の超インテリなのだからそれも当然か。
そんなジェイソンが日本でお笑い芸人をしている理由は、研究のために初来日した05年にさかのぼる。日本語もわからずに見た「エンタの神様」でお笑いにハマり、自分もお笑い芸人になりたいと決意し、11年に再来日。