歌手・大石まどか イブの日に朝帰りしたらサンタではなく…
でも、こんなふうにお酒とうまく付き合うことができるようになったのは30を過ぎてからかな。失敗もしました。私が今も忘れられないのは函館の実家でのこと。
父は民謡の師範をやっていて、とっても厳格なんです。門限があって時間になると玄関に腕組みをして仁王立ちして待っている。まるでテレビの世界です。20代半ば。その時は学生時代の友人らと7時くらいから焼酎とかを飲み始めて、10時には帰ると言ったのに12時近くになっていた。
もうとんでもない事態です。で、私はベロベロになってタクシーで帰って、玄関でパタッと倒れちゃった。父はもう許すまいか、ですよね。鬼のような怖い顔をして立っていたのだけはかすかに覚えています。ただ、意識がもうろうとして気持ち悪いとうなっていたから、さすがに見るに見かねて。まず服を脱がして、パジャマを着せ、それからトイレに連れてって、指を突っ込んで吐かせてくれた。
父親は怒りたいけど怒れない複雑な心境だったと思う。翌朝、父は仕事に出かけ、私は布団の中で「やらかしちゃった」と猛省です。頭がガンガン痛くて、一日中寝てました。