元TBS小島慶子が処女小説でつづった 女子アナの暗部と恥部

公開日: 更新日:

〈私には、ブスの気持ちがわからない。〉といった過激な書き出しはホンの序の口。TBSの人気アナウンサーとして業界の暗部も恥部も知り尽くした筆者だからこそ描けた世界がそこにある。

 小島がこう話す。

「小説執筆のお話を初めて頂いた時、正直、経験のない自分にはできっこないと思ったのですが、それから間もなく、正月の初詣で2カ所の神社でおみくじを引いたんです。そうしたら、その文言が両方とも『人の話は素直に聞くべし』。ああ、自分はよっぽどひねくれ者なんだなあって。小説執筆のお声がけもこの先二度とないかもしれないなって、挑戦してみることにしたんです。

 実際、元女子アナが書く小説となれば、自分が読者だったら、もちろん女子アナの世界だろうと期待します。曲がりなりにも15年間、自分が身を置いていた世界。他人が見る女子アナ像、女子アナ当人の口に出さない心の内などは感じ取ってきたつもりです。それを今回、表現しました。

 具体的に実在するモデルはいません。私が見て感じてきたものに、世間が期待しているであろう女子アナ像をくっつけました。女子アナが嫌いな人も好きな人も、いろいろなイメージをお持ちだと思います。中には一体、女子アナってどんなセックスするんだろうという妄想もあるでしょう。そういった皆さんの妄想と期待に沿うような内容です。欲をいえば、働く女性に共通するしんどさなども感じ取っていただけるとうれしいです」

 華やかに見えるテレビの世界で、美人は美人なりに、ブスはブスなりにもがいて生きていることがよくわかる。

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