ショーンKも起用…三菱自の失墜を予期させた2本のCM騒動
スリーダイヤを冠した名門企業の不祥事は、業界再編の呼び水となる可能性すら出てきた。その裏では「あの2つの騒動は“波乱の予兆”だったんじゃないか」(広告代理店関係者)というヒソヒソ話が聞こえてくる。
燃費データ偽装に直接関わるわけではないが、実はこの春、三菱自動車にまつわる2本のCMでゴタゴタが起こっているのだ。ひとつは経歴詐称で“引退”に追い込まれたショーンK(48)にまつわる話。三菱自はショーンを絶賛売り出し中のハイブリッド車「アウトランダーPHEV」のCMキャラクターに起用していたため、「三菱自はリサーチ力が低い」「三菱自もだまされた」などとヤユされ、ケチがついてしまったのだ。
もうひとつは韓国での話。三菱自は中国版CMの広告モデルに韓国の人気女優ソン・ヘギョ(34)を抜擢し、出演オファーしたが、日韓の歴史問題などを理由に断られたというもの。一連の出来事が明らかになった4月半ばには、複数の韓国と中国メディアが〈グループ会社の三菱重工が日本の植民地時代に朝鮮人を強制徴用した戦犯企業だから〉などと報じる事態に。とまあ、立て続けにネガティブな話題で世間の注目を浴びることになってしまったのである。