「板(舞台)の上で私は生きる」と語っていた本田美奈子.
80年代のアイドルで、13年前に急性骨髄性白血病で亡くなった故・本田美奈子.さん(享年38)。彼女の出身地である埼玉県朝霞市で「本田美奈子.ミュージアム」のプレオープンセレモニーがあった。各スポーツ紙の芸能面に、それを知らせる小さな記事が掲載されている。
「いやぁ、なつかしいな」という思い。中年以上の男性なら「1986年のマリリン」という曲で、当時では珍しい“へそ出しルック”の衣装で腰を振るダンスを思い出すのではないだろうか。
彼女はその後、ミュージカル「ミス・サイゴン」のヒロインに抜擢されて、舞台女優に転身し、歌唱力と演技力を高く評価された。
何度か取材して、アイドル出身とは思えない、しっかりと物事を考えている娘さんという印象を持っているが、当時、最後まで本田さんをマネジメントで面倒を見ていた所属事務所の高杉敬二社長と久々に話をした。すると、高杉さん、もう月日が経ったからと、驚くような話を切り出した。
「彼女はケンカっ早いんです。水着の撮影で、カメラマンから寝っころがってとか、ジャンプしてと注文されると、『何の意味があるんだ』って食ってかかってました」