島田秀平さんの“名付け親” 手相の師匠「原宿の母」の素顔
心に残る「占い師は悩んじゃダメ」の一言
そして、「ワイドナショー」に出た際に写真を撮ったけど、その時が初めてのテレビ共演。母はガチガチに緊張しちゃって。テレビの世界では僕が先輩だから、「こんなふうにしゃべろうか」と本番前に2人で何度も打ち合わせ。本番はすごく盛り上がり、母も「楽しかったー!」と安堵していました。その直後に撮ったスナップだから解放感がありますね。
でも、母はこれをきっかけにテレビに出たいというようなタイプではない。「島田くんのためになるなら一緒に出る」と言っています。心に残った一言は「占い師は悩んじゃダメよ」。占いをお願いに来た人を元気にするためには占い師が迷ってちゃいけない、と。そう言われた時期は、芸人なのに偉そうに人の未来を占うことに葛藤があったから、言葉が染みました。葛藤していることを母は見抜いて言ってくれたと思います。それから吹っ切れました。ただ、アイドルや芸人など多くのタレントさんから「この人との恋の相性はどうですか」とか個人的な相談が来ます。メールに手相の画像が添付してあるタレントさんもいます(笑い)。できる限り力になりたいとは思ってますけど、人に言えない悩みが多くなり、困ってます。
(聞き手=松野大介)
▽しまだ・しゅうへい 1977年12月、長野県生まれ。お笑いコンビ・号泣として活動後、ピン芸人に。原宿の母に「代々木の甥」と命名され、手相占い芸人として活躍中。近著「運がよくなる話し方」(PHP研究所)。