なぜ?11年目の紅白歌合戦は落選…ものすごく屈辱的でした
紅白歌合戦には10年間連続出場しました。11年目も出場できると思っていたけど、声がかからなかった。なんで? どうして? 選ばれない理由がわからない。この人が入って私が落ちるってどういうことなの? と愕然としました。だって、紅白用のドレスまで作ってましたから。
その頃、年末のディナーショーをやるのがはやってたのね。紅白落選の12月はあちこちのホテルで22日間もクリスマスコンサートの予定がありました。それなのに、紅白の出場者リストに自分の名前が載っていなくて、どうやってお客さまの前に出ていこうかと悩みました。それで仕方なく「ごめんなさい。これ、本当は紅白で着るはずだったドレスだけど、今日は悔しいから見せちゃうわ」と、紅白用に準備していたドレスを着てクリスマスショーをやったんです。でも、もう悔しくて悔しくて。ものすごく屈辱的でした。
落選した翌年は落ち込んじゃって。一体、何がいけなかったの? 私は歌を歌っていいの? って問い続け、自信を失ってしまいました。そしてある日ふと、「そうだ! NHKが呼んでくれないなら、私がNHKホールを借りて、15周年コンサートやろう!」って思い立ったのね。オーケストラで自分の歌をもう一度歌い直したら新しい何かが見えるんじゃないかと思ったんです。