安倍総理「電撃辞意表明」に右往左往…TV各局のドタバタ劇
安倍総理が8月28日午後5時から官邸で記者会見し、持病の潰瘍性大腸炎の再発・悪化を理由に突然の退陣を表明。テレビ各局も大揺れだった。
総理辞任の情報は噂としては流れていたが、テレビ局の記者も誰も裏取りが出来ていない状態。永田町周辺が慌ただしくなってきたのは同日午後1時すぎ。午前の閣議後に総理は麻生太郎副総理兼財務相と会談して辞意を伝えた後、公明党の山口那津男代表や二階幹事長、さらには岸田氏らにも情報が伝わった。
この一報に慌てたのがNHKや民放の政治部記者ら。安倍首相はコロナ対策などの問題もあり、大方は来年の任期満了まで総理の責務を全うすると想定していたからだ。
「恐らく新聞社もそこまでの情報は取れていなかったはずです。総理は慶応大病院での再検査を受けた今月24日に誰にも相談せず一人で退陣を決断していた。事は国益を左右する総理の退陣問題です。テレビは最後まで慎重にならざるを得なかった」(政治部デスク)
安倍総理退陣の噂が確信に変わった午後2時、各テレビ局は中継の準備に動き出した。
「地上波だけなら楽だが最近は以前と事情が違う。NHKは地上波とネットで同時中継すべく急きょ体制を組んだ。テレ東を除くキー局はTVerや各局のYouTubeチャンネルやツイッター、LINEなどのSNSでも中継すべくスタッフを割くことになったのです。まるで北朝鮮からミサイルが撃ち込まれたのではと思うような騒ぎだった。社会部の記者も駆り出されていた」(民放関係者)