おいでやす小田 奇跡のブレーク引き寄せた強運と糟糠の妻
さらにトイレにはなぜかヌートリア(ネズミのような小型の哺乳類)まで出没したというが、当時から付き合っていた現在の妻(13年に結婚)は、そんなボロアパートに足しげく通っていた。
小田の頭には、常に引退の2文字がよぎっていたというが、そんな小田に妻がかけた言葉を「金スマ」で披露している。
「いいんちゃう。何やってもいいと思うよ。やりたいことやってるだけで幸せじゃない」
その後、ピン芸人に転身した小田は、ピン芸人ナンバーワンを決める「R-1ぐらんぷり」で5年連続ファイナリスト(16~20年大会)となった。しかし、ネタは評価され、劇場でも大ウケなのにブレークには至らなかった。
■運命の出会いが転機に
そんな小田に転機が訪れたのは19年。大宮ラクーンよしもと劇場で行われた「大宮ツッコミ№1選手権」で、ピン芸人のこがけんと運命の出会いを果たした。
ふたりは全く面識がなく、舞台上のクジ引きでたまたま小田がこがけんを引き当てたそうだが、こがけんの歌ネタに即興でツッコむとこれがバカ受け。そこで同じく売れずにくすぶっていたこがけんとユニットを組み、「M―1」を目指すことになった。