著者のコラム一覧
桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「のん」がキラキラ輝くクドカンの舞台 事務所騒動で干され続ける不思議

公開日: 更新日:

 渋谷PARCO劇場で上演中の大パルコ人第4弾「愛が世界を救います(ただし屁が出ます)」を見てきた。宮藤官九郎作・演出、のんと「あまちゃん」以来8年ぶりにタッグを組んだと話題の舞台だ。

「時は2055年の渋谷。11年前の戦争で街は破壊され、人口も100分の1に減少」

 のんが演じるのは、そこに現れた一人の少女NON。エレキギターをかき鳴らす姿もさまになっていてカッコイイ。出てきただけで、舞台がキラキラと輝いてみえる。華があるというのはこういうことだろう。

 NONはテレパシーを使い、人の脳に直接話しかけることができるが、超能力を使う時、なぜか寄り目&しゃくれになる。しかもテレパシーの声がおっさん(声の主はでんでん)になるという残念な子なのだが、この変顔を全力でやっていた。

 タイトルに「屁が出ます」とあるように「屁」がキーポイントで、セリフにも何度も「屁」と出てくるが、のんの体を通せば、「変顔」も「屁」もすべてカワイイに変換されるからすごい。

「いくつ?」「28だよ」「苦労したんだねえ」というシーンもあったが、のんも28歳になったのかと驚く。8年経っても「あまちゃん」のアキと変わらない天真爛漫さ。今のテレビ、今の日本にはのんの明るさが必要ではないかと思った。

香取慎吾と大下容子アナは「もっと近づきたい」

 先週は香取慎吾テレビ朝日系「大下容子ワイド!スクランブル」に登場するというトピックスもあった。香取と大下は「SmaSTATION!!」で16年タッグを組んだ名コンビだ。前日のエンディングで、「スペシャルゲストは香取慎吾さんです」と伝えた時の大下のうれしそうな顔!

 香取は国際パラリンピック委員会特別親善大使兼日本財団パラサポのスペシャルサポーターを務めており、その魅力を発信するために登場。「お久しぶりです……きょうお仕事ご一緒するの4年ぶりです」と大下。「4年ぶりにこちらにこさせていただいてさすがに緊張しています」と香取。間にはパーティションがあり、大下は「ほんとはもっと近づきたい」とも。

 今やエグゼクティブアナウンサー(役員待遇)となった大下の力で今回の共演がかなったのではとみる人もいるが、いくら力があるとしても、香取がにわかサポーターならそうはいかない。

 21日にはNHKスペシャル「TOKYOカラフルワールド~香取慎吾のパラリンピック教室~」も放送され、ナレーションは草彅剛が務める。草彅は大河ドラマ「青天を衝け」の慶喜役で存在感を見せつけている。

 のんも香取も、事務所騒動で干され(?)、何年も経つ。いい加減に自由に活動できる風通しのいい芸能界にならないものか、と。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 2

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  3. 3

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  4. 4

    中居正広まるで“とんずら”の引退表明…“ジャニーズ温室”育ちゆえ欠いている当事者意識に批判殺到

  5. 5

    フジテレビ日枝久相談役に「超老害」批判…局内部の者が見てきた数々のエピソード

  1. 6

    GACKTや要潤も物申した! 中居正広の芸能界引退に広がる「陰謀論」のナゼ

  2. 7

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 8

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  4. 9

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  5. 10

    東野幸治とハライチが春の番組改編で大ピンチ…松本人志、中居正広のスキャンダルでトバッチリ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カンニング竹山がフジテレビ関与の疑惑を否定も…落語家・立川雲水が「後輩が女を20人集めて…」と暴露

  2. 2

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  3. 3

    東野幸治とハライチが春の番組改編で大ピンチ…松本人志、中居正広のスキャンダルでトバッチリ

  4. 4

    元兵庫県議の死をめぐり虚偽情報拡散…立花孝志氏は名誉毀損で立件なるか?若狭勝弁護士が見解

  5. 5

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  1. 6

    綱とり出直しの琴桜に必要な「脱・頭でっかち」…初場所の足を引っ張ったのは考えすぎる悪い癖

  2. 7

    TBS「報道特集」が検証…立花孝志氏が流したデマと恫喝の実態

  3. 8

    文春訂正で中居正広ファン分裂! 「本人は無罪」vs「悪質性が強まった」で大激論

  4. 9

    中居正広トラブルへの関与を改めて否定も…フジテレビ“当該社員”に「緊急異動」発令で社員ザワめく

  5. 10

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋