TBS秋の目玉「この初恋はフィクションです」が刺さるのは…TVコラムニストが指摘する“裏ターゲット”
「毎週15分×4話を10週という“よるおびドラマ”。TBSの挑戦は応援したい」と話すテレビコラムニストの亀井徳明氏は、こう続ける。
「若者向けの新設枠なら、その層に圧倒的に支持されるキャストを目玉にするという手法もあったはずなのに、あえて無名の新人を起用するというのは相当な覚悟が必要です。その姿勢にまず敬意を表したい。ネット上の評判は今のところはイマイチのようですが、第3週あたりから飯沼さんの表情もどんどん豊かになって魅力的になってきています」
第4週では、飯沼演じる泉と、彼女に思いを寄せる「ノジ」こと野島(坂東龍汰)が急接近。泉の男友達は野島の思いを知りつつも、ライバル宣言。第1話から“謎のイケメン転校生”というキーマン的存在のまま、まだ顔が明らかになっていない祖父江広樹にも動きがありそうで……。
「TBSの意図とは違うかもしれませんが、若者よりも50代くらいに先に刺さりそうです。ちょっと昭和的な学園ドラマの雰囲気は、オジサン世代にとって遠い青春時代の懐かしさ。そしてキャストが新鮮なぶん、生々しさがあるし、彼女たちの成長を見守る楽しさもある」(前出・亀井徳明氏)
昔から、年を取ると育つものを愛でたくなるものだといわれる。企画の秋元氏は、その辺の機微が分かる63歳。「この初恋はフィクションです」は、表向きは若者狙いのようで、実は50代くらいが“裏ターゲット”なのかもしれない。