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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

熱烈な"信者”を抱える鬼越トマホークの大衆すべてに好かれようとしない覚悟

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「テレビのギャラだけで食っているのは、さんまさんと黒柳徹子さんだけ」(坂井良多/TBS系「週刊さんまとマツコ」2月27日放送)

 ◇  ◇  ◇

 昨今、芸人の稼ぎ方が変わってきている。テレビに出ることが最終目標だったのは過去の話になりつつあり、現在は「テレビ」と「YouTube配信ライブ」との二刀流は当たり前。それに「オンラインサロン・ファンクラブ」を加えた三刀流で稼いでいる芸人も少なくない。

 鬼越トマホークもその一組。そんな鬼越の坂井良多が明石家さんまに向かって放った一言が今週の言葉だ。

 さらに坂井は「テレビに出て、さんまさんのポジションを奪おうなんて思っている若手はひとりもいない」「僕らは解釈が違う。さんまさんの番組に出て爪痕残して稼ごうじゃない。さんまさんが元気なところを見に行って1万円もらおうって」と付け加えた。つまり、さんまと共演し、顔を売り、SNSで知名度を上げることがテレビに出るメリットなのだと。

 鬼越トマホークといえば、2人のケンカを止めに入った相手に的確で毒のある一言を言い放つ、いわゆる“ケンカ芸”が代名詞。この芸が生まれたのは偶然だった。吉本興業本社でのライブの打ち合わせ中、鬼越は口論となり、ケンカを始めた。それを止めに入ったのが、5年先輩のインポッシブルだった。

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