昔、私がお世話になったBARやクラブのママたちを思い出した
今、ユーチューブがざわついている。突然現れた“ガーシー”なる男が今をときめく人気若手俳優やタレントたちのプライベートな暴露話を次から次へとUPし続けているのだ。よくもネタが尽きないものだと呆れるやら感心するやら、外野だから楽しく見るけど、当事者・関係者たちはたまったもんじゃないだろう。
話の登場人物名が城田優や佐藤健、山田孝之、綾野剛などなど、出るは出るはで華やかで初めのうちは、こんなに赤裸々に実名でしゃべって大丈夫なのか? 口の軽いミーハーな人だなぁと思ったが、どんどん見ていくうちに、人懐っこいなかなか面倒見の良い人である、と印象も変わってきた。ガーシーの仕事は“何でも手配屋さん”らしく皆に重宝がられ俳優たちと頻繁に旅行に行ったり、女の子の手配をしたり、相談に乗ったりしているようだ。
昔私がお世話になったBARやクラブのママたちを思い出した。銀座や四谷や六本木のそれぞれの店は全く別の店だが、店同士も仲が良く業界人がたくさん出入りして、やっぱり旅行に行ったり、食事に行ったり華やかだった。店同士をはしごする人が多く、一晩に何回も同じ人に会ったりした。原田芳雄さんや松田優作さんが大好きだった。穏やかで、大人で、客同士が揉めても仲裁に入ったりしてくれたので芳雄さんや優作さんがいる日は安心して飲めた。錚々(そうそう)たるメンバーで色川武大先生は銀座のいっ子ママがうちにも連れて来てくれたし先生の家にもお邪魔した。何でもゲームにして遊ぶのがお好きで手土産のお寿司もジャンケンして勝った人が1つ食べるということになり、先日お亡くなりになった安孫子先生(藤子不二雄(A))が「これじゃ1つも食べられない子がいる」と言って自分が勝った時にこっそり鉄火巻きを譲ってくれたりした。楽しかった。