梅沢富美男の巻 (1)「アイツ、いいケツしてるからイイぞ」って本気で女の人のお尻ばかり(笑)
舞台でご一緒させていただいている梅沢富美男さんは、たいへん気を使われる方。アタシがセリフを忘れたり、間違えたりすると、「オメー、セリフ忘れてんじゃねーか」。これでドカーンと笑いをとる。
台本があってもお客さまの反応を見てアドリブに切り替え、アタシがやりやすいように動いてくれます。梅沢さんの舞台は、お芝居、歌謡ショー、舞踊の3部構成になっている。第2部の歌謡ショーでは、アタシの歌と梅沢さんの歌、その間に若い歌い手さんたちが自分の曲を歌うんです。
梅沢さんはそのとき、MCとして盛り上げる。出演している人たちのCDの宣伝をしてくれるんです。アタシのときなんかしつこいくらい(笑)。「このCDの一枚一枚が、研ナオコの肉となり骨となるのです!」って。若い歌い手さんたちもこの調子で宣伝してくれる。頭が下がりますよ、ほんと。
舞台で商品の宣伝することを嫌うアーティストも少なくないけれど、梅沢さんは違うんです。やっぱり売れてナンボの世界と、そこははっきりしています。
梅沢劇団という大所帯を引っ張っている人ですからね。踊りのお稽古のときも、「こうしたら奇麗に見えるから」って、踊る人のことを考えて、細かく指導している。そりゃ、疲れると思いますよ。あれだけの舞台をやりながら、テレビにもたくさん出られて。舞台袖でヨロヨロしながら、「もうダメです~ジジィです~」なんて(笑)。でも、楽屋周りで、踊りのメークのままパンツ一丁で本番前の支度に向かう姿も当たり前の光景。昔からそうだから、これが普通なんでしょうね。