3Dでセックス描写 カンヌで注目「LOVE」は日本公開可能か?
24日に幕を閉じたカンヌ国際映画祭。多くの映画関係者が注目したのは、実はコンペティション部門で受賞した作品群ではなく、非コンペ部門で上映された「LOVE」だった。セックスや性器を3D映像で丸写しにするとんでもない作品である。
監督はアルゼンチン出身のギャスパー・ノエ。これまで「アレックス」という作品で、イタリアのセクシー女優、モニカ・ベルッチを起用して大胆なレイプシーンを延々と撮るなど、過激な作風で知られる監督だ。
「LOVE」には、セックス描写ばかりか、何とおっ立った男根から精液が飛び散るシーンまであったそうだ。これが3D映像で観客側に迫ってくるのだから、おそらく多くの観客がのけぞったことだろう。
3Dは今やあまり話題にならなくなった。飛び出す映像や奥行き感のある映像に、それほど魅力を感じなくなったからだ。しかし、3D映画であまり取り上げられていないのがセックスである。「LOVE」はそれを堂々とやってのけた。
これが3Dの新たな突破口になるのかどうかはわからない。ただ、この分野で、セックスを果敢に描こうとする映画人が出てくるのは十分に予想できた。あとに続く人が出てくるかどうかは疑問だが、とにかく3Dという映像の特質を考えたとき、セックス描写まで来るのは必然と言える。