止まらない咳、痰…雑な加湿器使いが招く「急性肺障害」
■浄水はNG
抗生物質が効かず、炎症を抑える作用があるステロイド薬や、他の治療が必要になるケースもある。加湿器を使うと体調がおかしくなる場合は、早めに受診したほうがいい。もちろん、加湿器病になる前にしっかり予防しておくことが大切。細菌やカビの繁殖を防ぐためには、加湿器のタンクは小まめに洗い、水は毎日取り換えるのが鉄則だ。
「さらに、必ず水道水を使うようにしてください。浄水器を通した水をつぎ足して使っていた人が過敏性肺炎になったケースが報告されています。浄水器を通した水のほうがなんとなく清潔なイメージがありますが、残留塩素が少なくなって、細菌が繁殖しやすくなってしまうのです」(足立教授)
加湿器の種類も見直したい。加湿器には、超音波式、加熱式、気化式、ハイブリッド式などいくつも種類があるが、注意しなければならないのは超音波式だ。
超音波式は水をつぎ足して使い続けることができるため、水が汚染されやすい。しかも、その水を粒子の大きい霧状にして飛散させるので、部屋中に細菌をまき散らしてしまうことになる。また、フィルターに水を染み込ませ、風を当てて自然に気化させる気化式も、フィルターを小まめに交換しないと細菌やカビが繁殖する危険がある。