【脊椎圧迫骨折】自然に骨がくっつくまで待つのがつらい
「脊椎は、こんなにも簡単に折れるものですかねえ?」
腰の周囲を手でさすりながら話すのは神奈川県川崎市の食品販売会社で、マーケティングを担当している吉川修さん(仮名、59歳)だ。
身長166センチ、体重61キロ。均整のとれた体形で、高血圧、体重過多といったメタボとは無関係だ。
ただしスポーツは、子どもの頃から得意ではなく、運動というともっぱら散歩やゴルフ程度。趣味は読書と音楽鑑賞というインドア派だ。
そんな吉川さん、3月中旬の日曜日に自宅で高さ30センチほどの踏み台に上り、居間にかかっていた壁時計の電池交換を行った。
そのとき、たまたま遊びに来ていた2人の孫が、踏み台の後方で喧嘩を始めた。注意しようと振り向いた瞬間、踏み台から足を滑らせ、腰から床にドンと落ちた。
息ができないほどの激痛が走り、腰を折り曲げたまま立てない。息子が運転する車に倒れ込むようにして乗り込むと自宅から数分先にある総合病院に向かった。