高齢者のふらつきや気分の悪さは「急性腎障害」を疑う

公開日: 更新日:

 急性腎障害から慢性腎臓病へ移行するリスクを少しでも下げるには、早期対策が重要なポイントになる。

 まず、手術がきっかけで起こる急性腎障害には、早期発見バイオマーカーとして開発された尿中NGAL(好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン)やL―FABP(L型脂肪酸結合蛋白)に注目が集まっている。

「血中クレアチニン値は、腎機能が低下してから48時間後くらいに数値が上昇するので、発見のタイミングとしては遅い。一方、尿中NGALは6時間後には数値が上昇します」

 術後には腎臓に負担のかかる薬の投与が必要になるケースが珍しくない。しかし早く急性腎障害がわかれば、負担が少ない薬を検討できる。

 次に、脱水症状がきっかけになる急性腎障害に対しては、自覚症状があればすぐに病院へ行くしか手がない。糖尿病、高血圧、慢性腎臓病など急性腎障害のリスク要因を抱える高齢者は、「ふらつく」「気分が悪い」「尿量が少ない」など、いつもと違う体調の悪さを見逃さないようにしなければならない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    前田健太「ドジャース入り」で大谷との共闘に現実味 日本復帰より「節目の10年」優先か

  2. 2

    井桁弘恵ショートカットで“山之内すず化”が加速! 「そっくり問題」いよいよ待ったナシ

  3. 3

    大阪万博は開幕1カ月を待たずトラブル続出…場当たり説明でGW後半の盛り上げムードに水を差す協会の大罪

  4. 4

    巨人阿部監督はなぜ田中将大にだけ甘いのか…2試合連続炎上でさすがに二軍調整も

  5. 5

    小田和正「77歳の現役力」の凄み…現役最年長アーティストが守り続ける“プロ意識”

  1. 6

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  2. 7

    ダウンタウン復帰が外部資金でコンテンツ配信のナゼ…松本人志に浮上した疑惑の顛末

  3. 8

    斎藤元彦・兵庫県知事が頑迷に貫く「治外法権」…公益通報を巡る国の勧告もガン無視

  4. 9

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  5. 10

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???