ストレスによる唾液の変化で歯の黄ばみやくすみに拍車が
「このとき、気をつけなければならないのは同時に取ると歯を着色しやすい食べ物の存在です。炭酸飲料やアルコール、スポーツドリンク、シュウ酸が豊富なホウレンソウなどは歯の表面のエナメル質を溶かして脱灰して、荒れた歯の表面をつくります。そこは着色汚れがつきやすいのです」
ちなみに歯に着色しやすい飲み物の代表はタンニンが多く含まれるコーヒーや紅茶、ワイン、緑茶など。食べ物ではカレーやチョコレートなどだ。
しかし、こうした着色汚れは固着するまでに数日かかるため、毎日正しい歯磨きをしていれば、防ぐことができる。
問題はストレスがかかった場合だ。
「人はストレスがかかると唾液の分泌量が3割程度減ることが、多くの研究で確認されています。唾液量が減ると口腔内が乾いて、細菌が増殖しやすくなります。しかもストレスで唾液の質もサラサラからネバネバに変わります。そうすると口腔内の洗浄・殺菌作用が大きく低下して、細菌の増殖に拍車がかかり、歯の表面に色素汚れが付着しやすくなるのです」
歯の汚れから身を守るには着色汚れの原因となる飲食物を意識し、飲食後に特に歯をまめに磨くことは当然。気になる人は唾液腺マッサージやよく噛んで食べるなど、唾液量を増やす努力を加えることだ。