虫歯や歯周病でなくても歯は痛む ストレスは原因のひとつ
歯が痛いからといって虫歯や歯周病が原因だと思ったら大間違いだ。歯とは無縁の部位からの関連痛による「非歯原性歯痛」もある。
その痛みはストレスなど別の原因であって、歯髄を取っても、歯を抜いても治らないことがある。要注意だ。
自由診療歯科医師で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長が言う。
「まれに心筋梗塞や狭心症の放散痛もありますが、非歯原性歯痛の半数以上は“筋・筋膜性歯痛”です。食いしばりや肩こりなどの慢性的な筋肉痛が原因なのですが、患者さんによっては、原因不明のまま検査と治療を繰り返し、悪くもない歯の神経を取ったり、歯を抜いたりするケースも珍しいことではありません。それでも痛みが治まらず当院を受診する患者さんもおられます」
筋・筋膜性歯痛の人は、奥歯周辺の筋肉の中にトリガーポイントと呼ばれるしこりがあり、そこを押されると強い痛みを感じる。
その原因のひとつがストレス。同じ姿勢で長時間デスクワークしたり、新しい環境で知らず知らずのうちに緊張して、筋肉がこわばるなどして起きるという。