原因は歯以外にあり「非歯原性歯痛」の治療で痛みが消える

公開日: 更新日:

 歯が痛い。でも、検査をしても歯の異常が見つからない。こんな時、どういう原因が考えられるのか?

「原因不明の歯痛で悩む患者さんは実は多くいらっしゃいます」

 こう話すのは、日本大学松戸歯学部付属病院口・顔・頭の痛み外来責任者の小見山道教授だ。同外来は開設して12年。原因不明の歯痛で悩み、どの歯科医院でも治療に結びつかなかった患者が多く来院する。

 虫歯など原因がはっきりしている歯痛は、その治療で痛みが治まる。一方、歯に原因がない非歯原性歯痛もある。

「痛みの部位と原因部位とが一致しない。たとえば狭心症などでは、心臓部の痛みを左上腕部の痛みと認知することがあります」

 55歳の女性は、1カ月前から左下の歯が痛く、抜いて欲しいと開業医を受診。しかし「どうも様子がおかしい」と、開業医は小見山教授の外来に紹介状を書いた。

 この女性は痛い歯の周辺に炎症性の所見がなく前後の歯、上顎の歯にも問題がなかった。歯に問題があれば麻酔で痛みが消えるが、痛む歯及び周辺の歯に局所麻酔をしても痛みが消えなかった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…