原因は歯以外にあり「非歯原性歯痛」の治療で痛みが消える
「加齢とともに血管が動脈硬化を起こし、神経が圧迫され三叉神経痛に至った。電撃痛は典型的な症状です。三叉神経痛が疑われる場合、脳腫瘍が否定できないため、必ず画像検査を行います。薬のほか、脳神経外科やペインクリニックで神経ブロック、神経外科的手術が検討されます」
48歳男性はアイスピックで突かれるような激痛が歯から始まり、頭の横、右顔面、目の奥に広がった。
発作は50~60分で治まり、発作時以外は全く症状がない。
「原因は、群発頭痛でした。内頚動脈に一過性の神経原性炎症が生じ、血管が腫れ上がる。群発頭痛の薬ゾルミトリプタンの服用で翌日には寛解しました」
片頭痛で歯痛が起こっているケースもある。また、上顎洞性歯痛、心臓性歯痛(狭心症、心筋梗塞)、精神疾患なども非歯原性歯痛の原疾患になる。
もしも、と思ったら、非歯原性歯痛診療ガイドラインを事前資料にして、歯科以外の科(脳神経外科、神経内科、頭痛外来、循環器科など)と連携して治療を行っている歯科を受診しよう。