薄味に慣れさせるべし 腎臓を長持ちさせる食べ方・飲み方
「GFR値(糸球体ろ過量)が45以上の人なら細かいことは言わず、まずは舌を薄味に慣れさせる努力をしましょう。醤油などの調味料を直接料理にかけるのでなく、小皿に入れて料理に少しずつつけて食べるのです。すべてのおかずを減塩にするのでなく、1品のみ塩味を効かせ、残りは酸味やスパイスといった別の調味料を使うのもいいでしょう。むろん、減塩醤油や減塩味噌などを使うのは基本です。ただし、いくら減塩食品を口にしても量を取り過ぎれば逆効果なのを忘れずに」
タンパク質は20種類のアミノ酸でできているが、うち9種類は食べ物でしか取れない必須アミノ酸という。良質なタンパク質とはこの9種類が理想的な配分で含まれている食品のことで、アミノ酸スコアが高い食品という。
「アミノ酸スコアが百点満点なのは、牛、豚、鳥などの肉類、アジ、イワシ、サケなどの魚類、卵、牛乳、大豆、大豆製品などですが、それをごはんと組み合わせて適切な量を取るのは難しい。そんな場合は低タンパク質食品を利用するといいかもしれません」
腎臓だけでなく肝臓にも病気がある人以外はお酒は絶対に飲んではいけないものではないが、飲み過ぎは禁物だ。
「重要なのはアルコールの食欲増進効果でタンパク質や塩分などが過剰摂取にならないことです。外で飲むときはなじみの店をつくり、“肉の量を減らして”“塩分控えめに”など、わがままを聞いてもらいましょう」