「薬の在庫がない」を避けるための 調剤薬局の賢い選び方
■処方薬1万6000品に対し在庫はせいぜい…
個人経営の店舗だと、さらに在庫は少なく、せいぜい1000品目。一方、門前薬局も街中のチェーン店と同じく1500品目前後だが、扱う病院の処方箋の傾向がわかっているので在庫切れのケースはほとんどない。
価格でも門前薬局のほうが有利。調剤薬局で支払わなければならないのは薬そのものの金額(薬剤料)だけではない。明細書を見ると、薬剤料のほかに「調剤技術料」と「薬学管理料」の2つの項目がある。薬局のタイプによって一番差が出るのが調剤技術料に含まれる「調剤基本料」だ。
患者の自己負担額(3割負担)は地域薬局123円、門前薬局75円、チェーンの門前薬局45~60円、病院敷地内薬局30円と細かく分かれている。もっとも安いのは病院が処方した場合の24円。ただ、近年は大半の病院が医薬分業に踏み切っているので、実際に院内処方を使えるケースはまれだ。
在庫問題や価格面を考えると、門前薬局を選ぶのが賢明のようだが、駅や家の近くの地域薬局を利用するメリットはないのだろうか。「3年前にスタートした“かかりつけ薬剤師制度”は利用しやすい」と話すのは厚生労働省保険局関係者だ。