「薬の在庫がない」を避けるための 調剤薬局の賢い選び方

公開日: 更新日:

「患者が同意して、かかりつけ薬剤師を決めれば、毎回同じ薬剤師が服薬管理を行う。混雑している門前薬局では対応が難しく、地域薬局に向いている制度です」(厚生労働省保険局関係者)

 ただし、これも費用がかかる。通常よりも1回ごとの自己負担額が96円高くなるのだ。“ちりも積もれば”ではないが、薬局を頻繁に利用する患者にとっては決して小さくない額である。「この制度は患者さんにも薬剤師にも評判が悪い」と明かすのは前出の薬局店長。

「長時間、話し込む患者さんがいたりして、薬剤師の負担が増大。次第におざなりな対応になり、患者さんの満足度も急降下しているんです」

 現在、同制度の旗振り役を務めるのが自民党小泉進次郎厚生労働部会長。「薬剤師をもっと活用」とアドバルーンを揚げるが、まるで絵に描いた餅。薬剤師は疲弊し、患者は高い薬代を払わされるという悪循環に陥っている。

(取材・文=田中幾太郎)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  3. 3

    大阪府の8割の小売店でコメ品切れ発生だが…吉村知事「備蓄米放出しろ」が腑に落ちないワケ

  4. 4

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  5. 5

    そんなに女性天皇がいやなのか…最近の雅子皇后いじめの裏にあるもの

  1. 6

    佐々木朗希にメジャースカウト「合格点」も…“投げては休む”は米国で受け入れられるのか

  2. 7

    巨人・坂本勇人は《潔くユニホーム脱ぐべき》低迷でも“1年延命”で現役続行か

  3. 8

    故・川田亜子さんトラブル判明した「謎の最期」から16年…TBS安住紳一郎アナが“あの曲”を再び

  4. 9

    “異例の成績”報道の悠仁さまに東大の「共通テスト重視」が与える影響は?

  5. 10

    やす子に始まり、やす子に終わった…一体、誰のための「24時間テレビ」なのか