「薬の在庫がない」を避けるための 調剤薬局の賢い選び方
「大手チェーンの調剤薬局なのに在庫がないとはどういうことなのか」と憤るのは都内在住の40代会社員。
先日の夕方、退社後に自宅近くの調剤薬局に立ち寄った時のこと。昼間にもらった病院の処方箋を薬剤師に渡すと、そこに記されている薬がないというのだ。
取り寄せなければならないので、明日の昼以降に再訪してほしいという。
「診察後すぐ、病院前の門前薬局をのぞいたら、とても混んでいた。会社にも早く戻らなければならず、少しでも時間の節約になればと、帰りに別の薬局で薬を受け取ることにしたんですが、かえってロスになってしまいました」
この会社員は結局、2日がかりでようやく薬を受け取ることができた。緊急性の高い病気ではなかったので、事なきを得たが、こうした事態はしばしば起こるという。街中にある地域薬局の店長は「在庫がないことによるトラブルは実は非常に多い」と話す。
「地域薬局は門前薬局よりすいている分、薬をスムーズに受け取れるというのがうたい文句。なのに在庫がないとは何事かと怒りだす患者さんは少なくありません。でも、保険診療に使われている薬は1万6000品目もある。チェーン店でも1店舗に置ける在庫は多くて1500品目にすぎませんから、どうしても頻度の高い薬を中心とした品揃えになってしまう」