勃起が治まらない…4時間以上続くなら一刻も早く受診を
静脈性持続勃起症の原因は、ED治療で用いられる陰茎海綿体注射の副作用、抗凝固薬や降圧薬などの持病の薬剤、白血病などの血液疾患などさまざまです。
一方、動脈性持続勃起症の発症原因の多くは、ペニスや会陰部(陰のうと肛門の間)の打撲。バイクや自転車で転倒して、サドルで股間を強打したり、高所から飛び降りて股間に何かが当たったりした場合です。
病態は陰茎海綿体内の動脈が破れて、動脈血が常に流入している状態です。しかし、血液循環はあるので壊死は起こりません。治療の必要はありますが、緊急治療は必要ありません。
静脈性持続勃起症の場合、治療は直ちに注射器で陰茎海綿体内にたまっている血液を吸引し、血管収縮薬を注入します。この薬物療法をやっても効果がなければ、“シャント手術”を行います。陰茎海綿体内の血液を亀頭(尿道海綿体)に逃がして、血液循環を改善させる手術です。
動脈性持続勃起症の場合は、血液流出部の圧迫や冷却、止血剤や抗男性ホルモンの投与を行います。
これらの保存的治療でしばらく様子を見て、改善傾向がなければ動脈塞栓術(カテーテル治療)が検討されます。