腸<上>14%が便秘…排便のコツは朝の水分で腸を刺激する

公開日: 更新日:

 高齢者の便秘の場合、腸管の加齢による変化も伴う便秘と考えられる。例えば、腸の弾力性は20歳をピークに次第に低下し、75歳前後では20代と比較して3分の2から2分の1程度まで低下してしまうという。

 これは誰にでも起こる加齢による腸の機能の自然な低下。若いときから便秘傾向の人は下剤を服用していると、加齢とともにさらに追い打ちをかけるように、腸管機能が低下してしまうことになる。そのため、若い世代からの便秘対策が大切になるのだ。

 また若い頃から便秘があると、連日の老廃物の排出が難しくなるためか、大腸がんの危険性が増加するという報告もある。

 たしかに大腸がんの発症部位は、便のたまりやすい直腸とS状結腸で7割を占める。大腸がんの原因はいまだ不明だが、リスクの可能性を考えたら便をためない方がいいという。

■食物繊維は「不溶」と「水溶」を2対1で

 便秘を防ぐためには、どんなことが大切になるのか。

「腸にも生体リズムがあり、一日内で腸が活発に働く時間帯が2~3回あります。その中でも最も活発的なのは、朝起きたばかりの時間帯です。このときに胃に食べ物や水分が入ると、『胃・結腸反射』が起こり、下行結腸からS状結腸に向けて、強い収縮運動である『大蠕動』が起こります。そして結腸内にたまっていた便が直腸に移動して便意が起き、排便できるのです。ポイントは、大蠕動のピークである朝に排便を促すリズムをつくることです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾