白血球の2割~4割 病原体を攻撃する「リンパ球」の機能
血液の細胞成分である白血球の中に、病原体を攻撃・排除する「リンパ球」があります。
白血球の20~40%を占め、1個の大きさが6~15マイクロメートル(マイクロ=1000分1ミリ)のリンパ球の寿命は種類や環境で異なり、数日から数カ月、時には年単位のものもあります。
この中で重要なものは3種あり、ひとつはナチュラルキラー細胞といわれる「NK細胞」です。体内をパトロールしながら、樹状細胞などの指令なしに悪性腫瘍やウイルスに感染した細胞と闘います。これを自然免疫反応といいます。
また、病原体や異物などに接触することで身につく獲得免疫反応を引き起こすのは、細胞免疫を担う「T細胞」(Tリンパ球)と液性免疫を担う「B細胞」(Bリンパ球)です。樹状細胞やマクロファージ(貪食細胞)が、ウイルスなどの敵を認識した指令をヘルパーT細胞(Th1)に出すと、インターフェロンやサイトカインなどが放出され、細胞傷害性「T細胞」が活性化されて、ウイルス感染した細胞やがん細胞を死滅させます。NK細胞もこの獲得免疫反応に関わります。