著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

白血球の2割~4割 病原体を攻撃する「リンパ球」の機能

公開日: 更新日:

 血液の細胞成分である白血球の中に、病原体を攻撃・排除する「リンパ球」があります。

 白血球の20~40%を占め、1個の大きさが6~15マイクロメートル(マイクロ=1000分1ミリ)のリンパ球の寿命は種類や環境で異なり、数日から数カ月、時には年単位のものもあります。

 この中で重要なものは3種あり、ひとつはナチュラルキラー細胞といわれる「NK細胞」です。体内をパトロールしながら、樹状細胞などの指令なしに悪性腫瘍やウイルスに感染した細胞と闘います。これを自然免疫反応といいます。

 また、病原体や異物などに接触することで身につく獲得免疫反応を引き起こすのは、細胞免疫を担う「T細胞」(Tリンパ球)と液性免疫を担う「B細胞」(Bリンパ球)です。樹状細胞やマクロファージ(貪食細胞)が、ウイルスなどの敵を認識した指令をヘルパーT細胞(Th1)に出すと、インターフェロンやサイトカインなどが放出され、細胞傷害性「T細胞」が活性化されて、ウイルス感染した細胞やがん細胞を死滅させます。NK細胞もこの獲得免疫反応に関わります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇