暗黒街の顔役アル・カポネは晩年「梅毒悪化」に苦しんだ
世界一有名なギャングといえば、アル・カポネでしょう。禁酒時代の米国・シカゴで、高級ホテルを根城に酒の密造・販売、売春、賭博を生業とする犯罪組織を率い、機関銃を使った抗争を繰り返しました。対立するギャング4人と巻き添えになった市民3人の計7人が射殺された「血のバレンタイン事件」は有名です。
カポネに対して、映画「アンタッチャブル」で名優ロバート・デニーロが演じたそのままに、冷徹でふてぶてしいカリスマのイメージを持っている人も多いと思います。しかしそれは脱税で有罪となり、懲役11年の刑で服役することになった32歳までの話しです。
最初の刑務所では所長や所員を買収したおかげでVIP待遇を受けていましたが、アトランタ刑務所に移送されると状況は一変。他の囚人たちからのいじめの対象となり、1年後にアルカトラズ刑務所に移ってからも状況は変わらなかったと言われています。しかも、カポネは39歳のときに「梅毒」と診断されます。若い頃の遊びが原因だったのでしょう。その症状は年々悪化し、現実と妄想の区別がつかなくなり正気を失っていたそうです。