著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

血圧は「ちょっとだけ高い」でも腎臓病のリスクが高くなる

公開日: 更新日:

 腎機能低下による人工透析のうち、4割超が糖尿病の合併症である糖尿病性腎症が原因といわれています。

 糖尿病の人は日頃から、腎機能が低下しないように努める必要があります。

 そのためには、血糖コントロールを良好に保つとともに、血圧管理も非常に重要です。前回のこの連載でも触れたように、高血圧腎臓病の発症に大きく関与しているからです。

 糖尿病の患者さんから「血圧はそれほど高くないんですが、やはり薬や減塩は必要ですか?」と聞かれることがあります。答えは、「必要です」。血圧に関しては、「ちょっとだけ高い」という人も油断は禁物。そのまま放置すれば、腎臓病の発症リスクが高くなるのです。

 こんな研究結果が発表されています。2016年、中国の北京大学の研究者が世界中の血圧に関する7つの研究を解析。それによると、収縮期(上)の血圧が120~139㎜Hg、拡張期(下)の血圧が80~89㎜Hgであっても、慢性腎臓病の発症リスクが1.28倍高くなるとのことでした。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ