著者のコラム一覧
坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

血圧は「ちょっとだけ高い」でも腎臓病のリスクが高くなる

公開日: 更新日:

■「フォシーガ」が欧州で承認される

 ところでつい先日、2型糖尿病の治療薬であるSGLT2阻害薬のひとつ、フォシーガ(一般名ダパグリフロジン)が、SGLT2阻害薬としては初めて、2型糖尿病の有無にかかわらず、慢性腎臓病の治療薬として欧州で承認されました。

 SGLT2阻害薬は、腎臓にある膜タンパク質SGLT2の働きを抑制するもの。

 食事から摂取した糖質を尿の中に排泄するのを促し、体外に排出する効果があります。体重減少効果が大きいのが特徴で、単剤服用の場合は低血糖も起こしにくい薬です。

 フォシーガを製造販売する製薬会社のアストラゼネカによると、慢性腎臓病ステージの2~4(5段階で評価。数字が大きくなるほど症状が重い)、かつ腎機能の指標であるアルブミン尿の増加が確認された4304例を対象に、フォシーガ投与による有効性と安全性をプラセボ(偽薬)と比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検比較試験では、腎機能の悪化、末期腎不全への進行、心血管または腎不全による死亡などのリスクを、プラセボと比較して低下させたとのこと。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が