糖尿病網膜症(2)治療法はレーザーや手術から注射へ

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 前回、失明リスクの高い「糖尿病網膜症」への注意を促した。今回はその治療法について自由が丘清澤眼科の清澤源弘院長に聞いた。

「この病気が厄介なのは、無症状で進行することです。視力低下や視野が狭まる、視界が暗くなるなどの症状を自覚したときには治療が困難な段階になっていることが少なくありません」

 そもそもなぜ糖尿病の人が目にダメージを受けるのかといえば、網膜で酸素と栄養が不足するからだ。

「眼底には眼球を内側で覆っている網膜という組織があり、目の中に入ってくる外界の光を電気信号に変えて脳に伝える働きを担っています。私たちがものを見ることができるのはそのおかげです」

 その網膜には視細胞が密集しており、それに酸素や栄養を送るために多くの血管が集まっている。糖尿病になると血糖値が上昇し、網膜の血管が詰まったり破れたりする。

「その結果、出血によって視界が狭くなり、網膜に十分な栄養が届かなくなり、視力低下や最悪の場合は失明につながるというわけです」

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